観劇・感想

観劇感想:バストリオ+松本一哉「黒と白と幽霊たち」

作/演出:今野裕一郎
会場:東市民センター(なみきスクエア)なみきホール
チケット料金:0~3,300円
上演時間:約60分
公演の説明・あらすじ
キビるフェス2026 参加作品。『黒と白と幽霊たち』はパフォーミング・アーツ・コレクティブ「バストリオ」と音楽家の松本一哉 が共同で制作したパフォーマンス作品です。2016年に東京・谷中にある宗林寺で初演して以来、これまで15都道府県・44回におよぶ公演を行ってきました。舞台に並ぶのは詩やインタビューで採取した言葉、宮沢賢治の『よだかの星』の一節、テロを伝えるニュース記事といった多様な言葉と、松本一哉の生演奏によって生み出される即興的かつ緻密な音楽と躍動感溢れるパフォーマーの身体、光と影。さまざまな要素によって空間を揺り動かし、“ここ”と“どこか遠く”へと観客の思いと想像力を掻き立てます。 ※キビるフェス公式サイトより
キャスト
松本一哉 坂藤加菜 橋本和加子 今野裕一郎 菊沢将憲(声)

以下、雑感

儀式めいた音楽と舞踊と演奏。火と水と叫びとで空間全体がエネルギーで満たされた感じがあった。ラスト入り口を開けて「日常の空気」が流れ込んできた時、それまでの劇空間とのギャップが謎に心地よかった。

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なみきスクエア大練習室。なんか自由な空間だな。とっ散らかってる風のインスタレーション?大きな「舞台」や装置はなし。2階のスロープからつきはぎ新聞紙がスクリーンみたいに吊り下げられていてなにか映されている。
舞台中央に60センチくらいのドラ。その前にPCと楽器と赤い拡声器。様々なフィギュア。シモ手にドラムセット、上からランプが提がっている。奥にピアノ(多分施設の)、新聞紙が掛かっている。カミ手に学校の椅子。奥に新聞紙が散らばっている。観覧車の置物。
客席には上からたくさん鈴が提げられている。壁にはなんか「植物の曼荼羅」みたいなイラストがそこかしこ。なみきの壁のデザインと相まって不可思議音楽空間みたい。
客席は25〜30くらい。赤いマットで床。壁際にパイプ椅子いくつか。
客席より後ろがまた雑多。スピーカーやら音響、水が入ってる?バケツやらペットボトルやら。シモ手後方におそらくテクニカル卓。1番後ろにデカい白いタペストリーがあって3mくらいのデカいドライフラワーみたいなのが付いてる。ふわ〜〜んとしたBGMがなっている。いかにも下北沢発あたりのオシャレ演劇って感じだ。カレーにこだわりがありそう。

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音楽とパフォーマンスは熱が高くて本当に気持ちよかった。曖昧なことを言うけれど、
舞台を区切らなかったことで観客の意識できる範囲は、後方含めて練習室全体まで拡がった。しかし最終的にはあの箱いっぱいいっぱいまで作り手のエネルギーが満ちた感じがして心地よかった。半端だと目の前だけしか届かない出し物もあるのに。濃ゆい空間を味わえたな。それだけ最後入り口が開いて「なみきスクエアの音」が入ってきた時は温度差が凄くて謎の感動があった。戦争と日常の対比もあるのかな。サウナの整いみたいなものか。

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これ系は意図を読み取ろうとしすぎて疲れることがままあるので感じるままにしておこう。九州まで来てくれて嬉しい。
白と黒の幽霊。魚と白い花の話みたいに日常の脆さみたいなのもあるのかしら。

全然公演と関係ないが福岡のキビるフェスは各会場と各公演が離れすぎていて「フェス感」が薄すぎるのもなんだかなだよな。毎年祭りが起きてるの知ってるのは演劇ファンだけだし。なにか方策がないものか。せっかく県外からきてくれたし観にきやすい環境があればいいよね。我が土地。