観劇・感想

観劇感想: Space_「blank bottle」

作/演出:橋谷一滴

会場:イムズホール

チケット料金:無料(要予約)

上演時間:約60分

公演の説明

全員高校の演劇部で構成された福岡のアートユニット・Space_の演劇公演。

イムズ閉館1年前のイムズホールの無料貸し出し企画を利用した公演。

あらすじ

今日、チューリップを買った。

キャスト:にしむらまなみ(非・売れ線系ビーナス)

     橋本優希

     臼杵純大

     古賀想恩(非・売れ線系ビーナス)

     千代田佑李

     木庭美生   

以下:雑感

センスだなぁ。

完成された世界観を感じました。舞台の端々まで作り手のエネルギーが込められている。

初めて観劇する団体さんで完全に未知数でしたが、イムズホールも使いこなしていましたし、

日ごろからの創作への積み重ねが見えた気がします。

あまり年齢を引き合いに出すのは失礼かとも思いますが、高校生の時分からこの完成度は素晴らしい。

これから磨きがかかるとどうなるのでしょう。期待大。

*****

舞台はイムズホールの昇降舞台を6×2。

天下一武道会の舞台みたいなステージ。

全体的にグレー。

アクティング場にテーブル一つ。木製のチェアが4つくらい。

テーブルの上には大きなガラス瓶と中に一本の花(美女と野獣のアレみたいな)。それと白い大きめの水差しが一つ。

その頭上にはランプ。

オシャレなカフェみたいな印象。

ステージのバックに大きな白い幕。波打つ巨大なカーテン。そこに主に「chapter:○○」とシーン毎に投影。オシャん。

客入れ時からステージ上には白い布が広がっている。キャストさん達が被ったまま板付してました。

衣装は全体的に白。アクセントで赤。

チューリップ🌷の差し色なのかな。

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先にも書きましたが、

演技や脚本だけでなく、舞台装置や灯り・衣裳小道具に至るまで、細部に演出の意思・意識が行き届いているのを感じました。

面白い演劇はたくさん観てきましたが、そのように感じるモノはそうなかったです。

なんというか「余白」が無かったような。創作に対するプライドのようなモノが見られて心地よかったです。

ちょっとビビりました。

あぁ今誰かの世界に入ってるな

と自然に思えました。

*****

オープニングから流れが綺麗でしたね。

オープニングにこだわる団体さんは好きです。個人的に。

つらつらと語る登場人物たちそれぞれが生きてて、それぞれの世界を持ってる。

みんなどこか厭世的な、達観したような。それでいてなにかに抗おうとしてるような様が好きでした。

*****

無理やり悪いとこ言おうと思うと後方の客席は見辛かったですね。煽り舞台なのもあって。

次は最前で観ます。

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年齢のことを言うのは本当に失礼だと思うし、こんなこと感じてしまう自分の浅はかさにもげんなりしますが

この年代でこの完成度は本当に素晴らしい。

この先彼らはどのように表現活動をしていかれるんでしょうか。東京とか行っちゃうんでしょうか。

それもそれで楽しみですが、福岡にいてほしいですねぇ。

そんなことが自然に思えた、良い観劇でした。楽しかったです。