タイトル ウルトラマンション×トキヲイキルコラボ公演「うらがわの事件簿」
作:安藤亮司 演出:安藤亮司、金子昇
会場:ぽんプラザホール
チケット料金:4.000~5.000円
上演時間:約120分(アイドルの前説約15分)
公演の説明
劇場を笑いと涙の渦に巻き込む演劇集団ウルトラマンションとガールズパワーでセクシーもキュートも自由自在、
個性も大渋滞のトキヲイキルがお送りする、劇場版ドタバタハートフルコメディ!乞うご期待。
あらすじ
ここは、キャパにして300人だろうか、とある劇場の舞台裏。
公演初日を迎える「兄を探して3000里〜わたくしの事件簿〜」は問題にまみれていた。
使えないスタッフとわがままな役者、むちゃを言うプロデューサー陣。
からの劇場爆破予告。
さてさて、初日の幕は開くのか開かないのか?
その運命は、、、誰も握っていなかった。
なぜなら、ここには頼れる人物がいなかったからである。
キャスト:
【トキヲイキル】
大庭彩歌 岸田麻佑 桃咲まゆ 岩本琴音 藤松宙愛 原直子 天野なつ chelu
【劇団ウルトラマンション】
井吹カケル 藤田幸哉 八幡夏美 尾崎真一 永田隼人
【NICEGUEST】
一ノ瀬みく 悠乃 涼花 澤柳省吾 友田宗大 下地孝明
以下:雑感
面白かった。しかし、私向けではなかったなぁ。観終わってみれば当たり前でしたが。
福岡のアイドル劇団:トキヲイキルさんの主宰公演でお客さんもなんというか、オタクの方が多かった。
完全にそちらに向けた作り、構成でした。
いや、別にターゲット絞って作品を作るのは全然あるのでいいんですけど。
脚本の方はその辺を盛り込んだ上で面白く仕上げていて流石だなぁと思いました。
歌やキャストの見せ場の配分が上手かったです。
その分「あ、これ私が見るモノじゃないかも」と感じました。客席の反応も含めて。
*****
舞台は黒一色のバックヤード(?)。カミシモにはけ口。下手側は非常口。
パイプ椅子が壁沿いに数脚。
後半、パネルが上がって劇中劇の舞台が現れる。中世のお屋敷みたいなものが。
見た目にも大きな変化があって楽しい。
噂では結構な売り上げが上がるらしいので、お金かけてるなぁと思いました。衣装とかも(そうでもない?)
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どこかの小劇場での演劇のバックヤード。スポンサーが付いていたり、そこそこの規模の舞台みたいだ。
小道具が揃っていなかったり、役者が遅刻していたり、トイレに籠って出てこなかったり、スポンサーの無茶ぶりで内容変更があったりなんだり。
そのうえ元アイドル我がまま主演女優がうるさいしでもう大変な現場。
ゲネの時間も削ってなんとか本番を打とうとするんだけど、主演女優に恨みのある何者かが、
「主演女優を舞台に立たせるな。さもないとこの舞台をぶっ壊す」
と怪文書を送ってくる始末。
それでもなんとか開演するわけですが、一幕で予告通り不審者が拳銃を持って舞台をぶっ壊しに壇上に現れる。
なんとか演出ですよの体で危機を乗り切った座組だったが、危機感をもったプロデューサーによって中止になりそうに。
しかし、客席には無名時代から応援してくれた古参ファンが病身をおして来てくれていることがわかる。
それを知ったメンバーはなんとか舞台の継続を訴えるが、プロデューサーは頑として聞かない。
あわや中止かと思われたが、情に厚い舞台監督はじめスタッフの協力によりプロデューサーを拘束。
舞台を続行することに。
第二幕、予定を変更して劇中歌を主演から応援してくれていたアイドルのメンバーが歌うことに。
途中倒れて搬送されたそのファンに向けて精いっぱいの気持ちを込めて歌う。
最初は会場にいるファンからはブーイングの嵐だったが、気持ちのこもったパフォーマンスに次第に観客たちも魅せられていく。
大団円に終わった舞台だったが、トラブルがあったこともバレてしまっただろうし、翌日以降を諦めていた座組一同。
しかし、気持ちのこもったパフォーマンスが功を奏したのか。ネットニュースには舞台の続投を願う声が多数寄せられていた。
明日も本番頑張りましょう! めでたしめでたし!
という内容の演劇を作っている劇団のお話でした!わがまま女優もわがまま女優の役でした。
最後には劇中では気弱な役だった女優が実は嫌な感じの性格で、主演女優に嫌な感じのことを言って終わり
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おもしろかった。作中の小ネタも楽しく、ウルトラマンションのメンバーさんやガラパの若手二人もお上手でゲラゲラ笑わせていただきました。
しかしやはり劇場内の自分の場違い感がすごかった。これは本当に私の主観の感想ですね。
アイドルさんたちも別にお芝居下手ではなくて、むしろ主演女優役のcheluさんの大雑把演技の演技(?)をはじめ、
劇と劇中劇の切り替えに合わせての芝居の切り替えなどすごく達者だなあと感じました。
これだけキャストが入り乱れてみんな見どころがあるのはすごい。
皆さん場数踏んでらっしゃるんだろうなぁ。
あとシンプルにみなさん顔がよい。顔がよいは正義。
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前説も含めて歌唱シーンが軒並み微妙でした。歌はお上手なんですが…
なんだかごり押し感というか、無理やりぶっこんだ感。
いや脚本の方ホントにお上手だと思ったんですが
その辺がなんというか、大人の事情を感じさせられてしまってキツかった。
個性の強すぎる演劇人たちのドタバタ群像劇。
わちゃわちゃ空気感が凄く好きでした。
そのドタバタゆえのツッコミどころも勢いですんなり飲み込めたんですが、
最後に劇中劇でした!になってしまったときに、
「あぁ、あの空気感も奇跡も全部作り物以下だったのか」と滅茶苦茶シラけてしまったし、
ツッコミどころも劇中劇だから許してね感があって
なんだかすごくげんなりしてしまいました。
や、完全に主観ですけども。
なんやかんや楽しめましたが、のどに詰まりの残る観劇でした。
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メタシアター演劇は好きなジャンルですし、キャストの皆さんもすごく魅力的だったので次回も観てみたいとは思います。
でも配信でいいかな…。
劇場の場違い感凄いので…
もと大きなキャパだとまぎれて違うのかしら。