作/演出:みんじ
会場:君の好きな花
チケット料金:2.500円
上演時間:90分
公演の説明
福岡の団体:OPUSの演劇公演。90分間のサスペンス。
あらすじ
とある遺品整理業者。一見普通の社員たちだが、それぞれが13年前の連続殺人事件に関わる秘密を持っていた。
悪夢から覚め、現実と向き合うお話。
キャスト
山本由貴
峰尾かおり
水谷文香(劇団HAっHA-!!)
十朱由菜(MIWAKU)
みんじ
以下:雑感
90分のサスペンス。じっとり進む展開、空気が嫌なんだけどどこか心地よい。
情報の整理にかなり頭回しましたがジッとのめり込ませてくれるクールな世界を感じました。
好きです。
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内装はフーカスペースのまんま。空調が効いていて涼しい。なんだか洞窟みたい。
丸椅子とパイプ椅子含めて30席ないくらい。入り口から両壁沿い囲むようにに配置。
アクティングは客席に囲まれたエリア。丸椅子が点々と。
白メインの衣装が黒グレーのモノクロの空間。ちょっと冷たそうに感じる。
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芝居の雰囲気としては「陰気くさい邦画」みたいだった。
小屋の外からの車の音や蝉の声が余計にいい味効かせてました。
少人数小演劇のサスペンスは理解するのが大変だ。
特に過去の事件の追想なのでなおさら。役名全部覚えられなかったな。不覚。
これ系の芝居こそ相関図とかが物理的に欲しかった。
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物語はとある遺品整理業者の休憩時間から始まる。
この町では13年前、死者7人に及ぶ連続殺人事件が起きていた。
今になってそれを調べようとする新人の女の子。秘密を抱えた社員たち。
徐々に語られていく過去。やがて明かされる真実。
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やっぱり一回の観劇では完全に解するのは難しかったなぁ。
13年前のやらかしからの自責の念から、みんじさん演じる男性(キャラ名忘れてしまった)は亡くなった娘の幻を見るようになってしまって
それがタイトルにもある悪夢=DREAMってこと?
過去と向き合い現実を直視したことでそれから覚めることができた。ということかな?
電話で奥さんと話していたシーンも全部妄想?だった?
TWICEとあるので2つ目はなんだろう。と観劇直後は思ったんですが、
女子社員3人分がまとめて悪夢の2つ目ってことでしょうか。
真実を解き明かせたことによって三人もまた、囚われていた過去(=悪夢)から覚めることができた。ということ?
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しかし主演(?)の山本由貴さんの存在感すごいですね。
作中でも言われてましたが、美人。
なんだろう、魅力というか引力を感じます。ずっと見ていたくなる俳優さんですね。
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照明の切り替えが手動の電灯のスイッチ。
空間が結構狭くて、灯りでの場面転換にスイッチの「カチッ、カチッ」という音が意識の切り替えにかなり役にたった気がします。
普通ならノイズになりそうなものですが、あの劇ではすごく効果的に感じました。
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真犯人の大学教授。まことさんの父がみんじさんに殺人を託した動機などが個人的によかった。
今回はキャラクターとしては出てきませんでした混じりッ気ない悪人な感じが好きな造形でした。
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エンタメ大好き民としては
90分間の凹凸の少ない演劇でしたが、集中して観れました。
ひとえに脚本やお話の構成のレベルが高かったおかげかなあと思います。
元FUCAスペースが懐かしくて観に行きましたがこれからも追っかけていきたいです。OPUS。
良い観劇でした。