2020年製作/115分/PG12/デンマーク
原題:Druk
配給:クロックワークス
あらすじ
「血中アルコール濃度を常に0.05%に保つと仕事もプライベートもうまくいく」
酔っぱらって人生大逆転!? 4人の男たちが仮説の証明に挑む―
マッツ演じる冴えない高校教師とその同僚3人は、ノルウェー人哲学者の理論を証明するため、仕事中にある一定量の酒を飲み、常に酔った状態を保つというとんでもない実験に取り組む。すると、これまで惰性でやり過ごしていた授業も活気に満ち、生徒たちとの関係性も良好になっていく。同僚たちもゆっくりと確実に人生が良い方向に向かっていくのだが、実験が進むにつれだんだんと制御不能になり…。
以下、雑感
心がほっこりする。温かく勇気が湧いてくる映画でした。
酒が美味そう!!
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とっても良かった。
光と影の使い方が印象的な映画でした。物語としても、映像としても。
キャスト4人のうまく行かない現状・悩みが等身大で感情移入しやすく、
酔っ払って気が大きくなっていく様子も、「あ~~~あるある。こういう飲み会」って感じで楽しめました。
しかしこれは映画。実験当初から、どこで大失敗するんだろう。とずっとハラハラさせられて正直気がきじゃなかったです。
心臓に悪い。
とうとうバレてしまった時はドキドキと同時になぜか安心感が…。
これで反省していい塩梅に落とし込んでいくのかと安堵していたら
トミー!!!お前!!!
すごい美しく船出するからめっちゃビックリ。
やっぱりクビになってたんですかね。しかし葬式でのメガネ坊の歌い出しで胸がギュってなりました。
友情があったんですよね二人には。
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ピーターと生徒との交流もよかったですね。エモい。
自分こういう年の差の友情すごい好みなので…。男女問わず。
酒を通してのものなのがなんとも言えませんがw
子どもの頃の大人とのこうした小さな交流が、大人になった時とても大きなものになってたりするんですよね。
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マッツ・ミケルセン。セクシーでカッコイイですね~~~
憂いていても落ちてても怒っててもハイになっていてもステキ。北欧の至宝と呼ばれてるのも頷ける。
日本だとだれかなぁ。竹野内豊とか?古いかしら。
あんなビジュアルで授業も面白い先生いたら惚れてしまいそうです。
アニタとのやり取りもすごくよかった。キャンプ時の逢瀬の時は
「今だ!今言え!愛してるって言え~~~~!!!」と心の中でツッコミまくってしまいましたが
二人の不器用なやりとり。二人ともちょっとの勇気があれば色々変わったんだろうな。
でも正面にいると素直になれなくて…でもしっかり思い合っている。
もどかしいけど愛しくなる二人でした。
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そしてあんまりフィーチャーされてる感じないんですけど、
メイン4人の仲の良さ!!!
可愛いっすね~~~あのおっさんたち。
実験が大成功して4人でわいわい飲み会してるとこもっと見たかった。トミー…
マーティンの事情を言外に察するのもよかった。
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ラストのダンスシーン。PVでここを見て興味を持ったのでダンスの映画なのかと思ったので、
劇中は「まだかな、まだかな。」とソワソワしてました。
しかし待った分ラストの盛り上がりは最高でしたね。
飲酒での高揚とマーティンたちの気持ちの高まりが噛み合って凄い盛り上がりでした。
光と影が印象的だったと言いましたが、ここはまさしくその真骨頂。あの港の空気や温度、匂いまで感じられたような気がします。
最高のクライマックス。
カチっと型にはまったものではなく、マーティンの心の有りようが感じられる自由で力強いダンスが素晴らしかった。
見てるこちらも踊りだしたくなるような爽やかな気持ちになりました。
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少しの勇気と、相手を思う気持ちがあれば人生と上手く付き合っていける。のかも。
お酒はそれを手助けしてくれる。
しかしまさしく酒は飲んでも飲まれるな。
人との付き合いもお酒との付き合いも気を付けていきましょう。
私は下戸ですが。踊ってみようかな。