観劇・感想

観劇感想:劇団ショーマンシップ×FOURTEEN PLUS 14+ 「ハラペコ赤ずきんの森 劇場版」

作/演出:中嶋さと(FOURTEEN PLUS 14+)
会場:甘棠館Show劇場
チケット料金:2,000~3,500円
上演時間:約90分

公演の説明
昨年唐人町商店街で上演された同タイトル回遊型公演の劇場でのストレートプレイ版。
あらすじ
「赤ずきん」はオオカミに食べられる運命を背負いながら、いつの時代も健気に歩き続けてきた。赤ずきんは、一体何を思うのか。どんな景色を見たのか。
大好評だった回遊型「ハラペコ赤ずきんの森」を劇場版にガラリと様変わりさせて、帰ってくる!不条理でファンタジーな大人の童話演劇!※公式サイトより
キャスト
仲谷一志(劇団ショーマンシップ) 中嶋さと(FOURTEENPLUS14+) 椎木樹人(万能グローブガラパゴスダイナモス) 原岡梨絵子(劇団ショーマンシップ) トクドメハルナ(FOURTEENPLUS14+) あかたろ 篠田昌人(ピロシキマン) 隠塚詩織 上条拳斗 青野大輔(非・売れ線系ビーナス) 牧野ひかり(MIWAKU) 寺崎索(劇団ショーマンシップ) 東沙耶香(劇団ショーマンシップ) 山口泰弘(劇団ショーマンシップ) 古澤大輔(劇団ショーマンシップ) 森島ネイチャー(劇団ショーマンシップ)

以下:雑感

つまらなかった。し、色々とげんなり。メルヘン芝居終わった直後に便所と缶詰の話すんなよ。私が潔癖すぎるのかなぁ。しかし回遊型の延長の気持ちで見始めてしまったので見方を間違えたかも。切り替えができなかった。装置や衣裳、空間の使い方はとても好きでした。

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舞台は甘棠館。奥からコの字型に小上がりの通路で囲ってあり、通路上と下段でアクティング。カミ手角に階段があってなんかドラクエみたい。シモ手角にマイクスタンドがあり、赤いタータンチェックのフード付きローブみたいなものが飾ってある(赤ずきん?)。基本的に黒系で暗め。小上がりの蹴込みはカラフルな細かい端切れ布でカーテンのように化粧している。5月の回遊型同様、ここも森の中なのだろうか。

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物語全体を通して”月経”のメタファーだったのかな。女性の人生、苦労的な。それは別にいいけどだからなんだという感想。(赤ずきんの赤が月経の血をあらわしているという説もあるようだ)5月の演目から変わりすぎててもはや別の話。同タイトルの「劇場版」と銘打ってお客さんを集めておいてこれはちょっとびっくり。5月のはイベント的に酷かったが演目としては期待していただけに残念というか拍子抜けがすぎる。こういうのが観たかったわけじゃないんだけどな…。
不思議の国のアリス的な空気(宮沢賢治も思い出したが)で赤ずきんの森に入り込むのはちょっと「お」って思ったけど抽象が過ぎて私は入り込めなかった。客席全体的に「これどうしたらいいんだろう」みたいな空気。笑いどころも本筋とはかけ離れたキャストさんの演技(小技?)によるものだし笑える空気じゃなかった。とても辛かった。
『赤ずきん』というテーマの深掘りと現代日本との擦り合わせ?興味深くはあったけど眠い。何でだろう。テンポかなぁ。
オープニングのローブのパス回しとか。誰にでも当てはまる物語、みたいなこと?主人公の演者がコロコロ変わるのはよくある手法だけど今回はなんか観にくかったな。何でだろう。

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箱庭みたいに仕切られた空間を神出鬼没に飛び出してくるのは正直わくわくした。甘棠館という劇場を隅から隅まで使いなしていて楽しい。14+さんの直近の『PEACE』にも出ましたが巨大な服で空間を埋めるように出てくる画は迫力があった。直接視覚に訴えてくるホラー演出は見応えがすごい。

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クソ手品パート。なんであれを挟み込んだのか意図がわからないし寒い。忘年会の出し物じゃねんだぞ。最前のお客さんしか見てないし。低レベルなのもご愛嬌って感じの空気が向こうから滲み出していて不快感しかない。楽しいのやってる人だけなのでは。付き合わされてる若手が見てられなかった。好きな俳優さんもいただけに悲しい。あのシーンだけでマイナス500000000点くらいある。クソ。毎公演やってるのか?

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なんで頑なに銃だけはないんだろう。ただ疑問。

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ベテラン勢何人か。あんまり練習してないのではないか?

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前回今回観て思ったがこのプロデュースの主宰は演劇をあまり大事にしてない。あんなにデリケートな世界の空気をあんなに簡単に作り手側から崩されるとは。こんな小さな劇場で商業感をあんな露骨に出されるとキツい。カテコ時笑ってるのはセンターだけで両端のキャストさん苦笑いか真顔だし、色々我慢してんだろうなぁみたいなのが感じられて。お金払った私たちはどうしたらいいのよ。キャスト個人にファンがつくのも考え物ですね。何しても笑ってるんだもん。

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こちらの読解力がかなり求められる感じだったかなぁ。しかし役者さんのパワーで結構情景を伝えてきてくれた気がします。真っ暗な電車とか、ラストのおばあちゃん家に着く直前の夜道は空気や空模様まで浮かんでくるようでエモかった。