2023年製作/118分/G/日本
配給:アスミック・エース 公式サイト
以下、雑感
…良かった。とても面白かった。連綿と続くシリーズ物でありながら一つのホラー映画として完成していて見応え十分。ひんやりとして艶やかな、そして少し寂しくなるような感覚。でもどこかほんのりあたたかいものが残る良いエピソードだった。「岸辺露伴は動かない」。2次元と3次元のマッチング度合いが相変わらず絶妙で最高。今年の年末も楽しみだなぁ。何回も観たい。
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いやホントよかった。テレビシリーズ同様お決まりの2人からの、お約束の設定説明。テンポもいいしケレン味もたっぷりで最高。ほんと実写化大成功だな。表紙のポーズがカッコ良すぎる。高橋一生最高。こんなに似合うなんて。
しっかり怪異サスペンスしてたなー。バランスがとても好きでした。
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露伴先生の初恋のお話。過去編の空気感、色彩、芝居、雰囲気、怪しさ。好みでしかない。少年露伴いいなぁ、耽美というんですか。人里離れた元旅館、胡散臭いババァ、謎の美お姉さん、骨董品。“事”が起きる要素しかない。「蟲師」思い出しました。そして名告白セリフ、あんな純なセリフ吐ける芸術家ボーイなのに今では餓鬼を泣かして悦に入っている。何があった。露伴ちゃん。そこもまた魅力だが。
ジョジョを通してたまにある「絶望からあなたを守ってあげたい」。“愛してる”を使わない荒木先生のアイラブユーなのかな。素敵すぎて震えてしまう。最高。
ババァがね。良すぎた。あれ以上ない。白石加代子さん。今回の戦犯疑いがあるが。露伴ちゃんも「ババア」呼ばわりしてるけどもカット変わって現代に行ったらしっかりグラサン受け継いでてほっこりした。かわいいな。あの手グラサンが似合うのはポルコ・ロッソ、五条悟、アーカード。そしてあのババアくらいでしょう。二次元グラサン四天王。全然露伴の名前呼んだりしないけど仲良いんだろうな。ちゃんとただいまって言うし。こうなると両親が気になるぜ。
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ルーブルもいいですねー。「ダヴィンチ・コード」とかもそうですけど事件の匂いしかしない。そして主人公2人のビジュが決まりすぎてる。ロケーションも相まって眼福すぎる。写真集欲しい。
フランスのキュレーターは細身長身髭面ハゲメガネ黒長袖ハイネックって決まってるのか?よくあるパターンなのか。でも彼もよかった。
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倉庫のシーン。”スタンドの見えない一般人の目線” ってあんな感じなのかな。何が起きてるか見えないけど「何かが起きてる」のはわかる恐怖。まさにジョジョって感じだ。不気味な不安感。
露伴先生強いな!鍛えてるとはいえ消防士普通にいなしてる。でもこの露伴先生多分四部越えてきてるし、そりゃそうか。カッコ良い。ヘブンズドアーが効かない!はぬ〜べ〜の鬼の手が効かないくらいの絶望感がありましたね。
地下倉庫からの真相に迫る流れ。後出し感も若干あるけれど、過去作と違い“岸辺露伴の”因縁に決着がつく構成。劇場版に相応しい。江戸時代の高橋一生もいいな。
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泉ちゃん!効かんのかい!
実写化にあたって“泉京香”をレギュラーにしたのは本当に名采配。あの根明さが雰囲気を軽くしてくれるし、更に陰の部分を濃くしている気もする。物語の奥行きが増してますよね。オチとしてもグッド。露伴先生の方が離れがたく思ってっるんじゃないかなーなんて妄想。いいバディだ。
露伴先生の好きなところ。世界のルールや常識よりも自分の感性や譲れないモノのためにズバッと動けるところ。今作でも随所に感じさせてくれ太気がする。キャラの魅力がいい。それをしっかり三次元に現してくれたキャスト陣も製作陣も最高。まだまだ見たい。
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ほんとに良い映画だった。いろんな高橋一生が見れてお腹いっぱい胸いっぱい。ドラマシリーズも楽しみだ。また映画化しないかな。第一部も舞台化するし、荒木先生どんどん新作描いてほしい。
全然夢だけど、いつか仗助たちと合流したりせんだろうか。匂わせだけでも良。そんなん起きたら発狂してしまうかもしれない。複雑だが。先々が楽しみすぎる。