会場:ぽんプラザホール
チケット料金:1,500~3,500円
上演時間:各約30分
公演の説明
九州版“最強の一人芝居フェスティバル”
毎年、大阪・インディペンデントシアターを拠点に開催される最強の一人芝居フェスティバル「INDEPENDENT」。2011年夏に行われたジャパンツアー福岡公演を経て、2012年から九州の創り手を中心に継続開催をスタート。応募多数の選考を突破した九州の精鋭5組と本家大阪公演で好評を得た招聘1組の計6作品が熱い競演を繰り広げる!
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【a】「Look up at the light」
出演:田中凜(ブルーエゴナク)
脚本・演出:飯田朱理(産業医科大学演劇部)
あらすじ
地下深く、地底に住む人々は新天地を求め地上への探索を始めた。ところが、隊の中で病が流行り、地上まで50mを残し主人公の父親の隊長が亡くなってしまう。隊長に代わり、地上に最初に踏み出す栄誉ある者を選出することになった。候補は副隊長、医師、市民代表、そして唯一の肉親である主人公の4名。
それぞれの思惑が交錯するなか、親の七光りと揶揄された彼の最後の反抗が始まる。
以下、雑感
カビが生えたレンガのような柄の階段が二つ。ジオラマのように置いてある。
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ちょっと凝ってる世界設定が邪魔になってたかも。終始「ここはどこでどういう場所?」っていう疑問に邪魔されてよく入ってこなかった。武器の少ないひとり芝居で情報理解にワンクッション置かれちゃうともうスルッと見られなかった。セリフも余計な修飾が多くて腑に落ちてこない。ふわふわした中身のない絵本みたいだ。なんとなく言いたそうなことは伝わってきたような気はしたがよくわからんなというのが一番。主人公は単身乗り込んで心の処理が一つ済んだかもしれないけど、普通に仲間出し抜いてルール違反してきてるわけだからテーマも台無しになるのでは。破滅願望があるならまだしも。
地下世界に「藍」色は無いんじゃないか?とか。地下鉄で電車が走ってる時間で人間と会わないのは無理じゃないか?とか。そも縦穴(?)から糸引っ張ってくるのもわからんし、投票で一人目を決めるというのも論理的によくわからん。語りたいテーマのために無理やり張り付けた設定に見えて飲み込めなかったな。
それとも擬人化されていてほんとは主人公はべつの生き物だったり?蜘蛛とか。違うか。「地下」という異世界人書いてるはずなのにほぼ普通の人の感覚に見えたからその違和感も大きかったな。尺と噛み合ってなかったのでは。
【b】「在るべき形へ」
出演・原案:濱野貴将
構成・演出:加茂慶太郎
あらすじ
「僕の友人の話なんだけど…..」話し始める男。場所はどこかの医療施設のようで、彼はここで暮らしているらしい。
「僕もここ長いんだけどさ、」友がそこを去っても、彼はそこにいる。もはやいつから、どうしてそこにいるのかもよく覚えていない。毎日は同じ表情をして通り過ぎてゆく。隣の芝生はもう青くない。「でもね、」今日は違う。その友人が会いに来る。
以下、雑感
なんだこれ。壊れたレコードみたいな一人語り。30分間あれでいくとは思わなかった。客席半分くらい寝てたんじゃないか。
キャスト個人のことを相当好きじゃないと観れたもんじゃない。私の感度だと感じ取れない”深み”がなんかあったのか?知らない成人男性の独りよがりな昔話聞かせれても「知らんがな」しかない。泣かない泣かない言われてもなぁ…。どんな気持ちになったらいいのよ。
一人芝居をホントに一人でやってんなという感想です。ファンの方の意見も聞いてみたい。
【c】「タネとひまわり」
出演:宮廻貴衣
脚本・演出:恵南牧(PROJECT Fe)
あらすじ
入院する親戚の子から、ハムスターを預かった。ハムスターは夜行性。朝は寝てる。昼も寝てる。夜、人間が眠る頃に起きて小屋から出たがる。ハムスターはネズミの仲間。小屋から出せばカーテンをかじる。壁もかじる。家電も遠慮なくこわす。寝不足と家の被害が続いたある日、もとの飼い主から退院の知らせ。解放される嬉しさと一人に戻る寂しさを感じた矢先、ハムスターに異変が起きた。
以下、雑感
中央ツラよりに透明な衣装ボックスのようなクリアケースが置いてある。回し車など、ハムスターの巣が入っている。
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芝居としては凹凸のない日常の切り抜きという印象。俳優の演技力で見れた気がする。誰しもにある別れの際の、心と周りの整理。俯瞰で見るとわかんないことしちゃいますよね。冷蔵庫に入れてしまったりとか…。自分の思い出が呼び起されてちょっと胸がキュッとなりました。
続きは→②