観劇・感想

観劇感想:最強の一人芝居フェスティバル『INDEPENDENT:FUK24』②

前半は→

【d】「そのボタンを押すな!」
出演:森島ネイチャー(劇団ショーマンシップ)
脚本:生田晃二(劇団ショーマンシップ)
演出:宝伊謙斗(劇団ショーマンシップ)
あらすじ
特殊な能力に目覚めた男は、街のヒーロー(自称)として、社会の悪と戦っていた。ある日、バスの中で降車ボタンを押したがっている子どもに気付いた彼は、その子がボタンを押せるよう能力を開放させるが……。そこに最強の敵が現れる……。

以下、雑感

笑ったわ〜〜面白い!!

森島ネイチャーさんすごい!この組は超良かったなぁ〜〜爆笑してしまった。

いきなりインドでサードアイはズルいわ。笑うしかない。冷静に考えたら突飛すぎるけど「そういうもんだ」で納得させられてしまった。

大真面目にバカなことをやるっていう、”コメディ”の王道をまっすぐ突き進んでいてすごくすっきり。好感の持てる演目でした。福岡ご当地ネタも面白い。

あとアンパンマンの偉大さ。歌詞のワンフレーズだけでもちゃんと伝わるんだなぁ。

*****

森島さんの芝居も丁寧でしっかり、言葉を取りこぼさないようにしてるように見えて気持ちが良かった。また別の場所でもやってほしい。

【e】「新・舞鶴純情伝」
出演:八坂桜子(劇団ジグザグバイト)
脚本・演出:到生(劇団ジグザグバイト)
あらすじ
時は令和30年、咲太郎は生まれ育った熊本を飛び出した。大衆演劇一座の家に生まれ、女でありながら男として育てられた咲太郎は流れ着いた福岡舞鶴「親不孝通り」で生涯最初の恋に落ちる。その相手は長年親不孝通りに君臨するショーパブの座長であった。今宵、舞鶴史上もっとも熱い恋物語が幕を開ける。

以下、雑感

爽やかでエネルギッシュでとても良い話だった。まだ粗いところも見受けられるがそれも味か。

演劇に真っ向勝負!って感じが好感が持てる。ストーリーラインははベタな展開だが変な衒いがなく、その分熱と勢いでスッと情景が浮かんできて楽しかったな。ラストの夕焼けと屋上のダンスは爽快感があってとてもよかった。

こちらも福岡ご当地ネタあり。よりニッチな方面だったが笑ってしまった。

*****

同じモノを長野県でも演じるらしい。俳優のポテンシャルでいくらでもブラッシュアップできる余地があると思った。より磨き上げてほしい。

【f】「歌向ける」
出演:西原希蓉美
脚本・演出:池山ユラリ(彗星マジック)
音楽:クスミヒデオ(赤犬)
あらすじ
夜更けの浜辺。骨壺とギターを抱えてやって来た女は、亡くなった「母」からの手紙を、「海」に向かって読みあげ、やがて静かに歌い始めます。女は、「母」を愛していました。女は、「母」も自分のことを愛していたと信じています。信じています。全編にわたりギターに乗せて言葉を紡ぐ女たちの鎮魂歌。[招聘作品 from大阪]

以下、雑感


よかった。よかったがこの手のお話は正直食傷気味。よくある”女のエモ”話。

「マイブロークンマリコ」とか「ミッドナイトスワン」とかの棚のやつ。ほぼライブに近かったな。歌はとても素敵。

ほんとに個人的なアレだがあのハスキーボイスがちょっとしんどかった。タイトル出しがカッコよかった。

*****

今年はこんな感じ。暗めな演目と明かるい演目の幅がデカかった気がする。大変満足。お若いお二人のアッパーな演劇が特に好きでした。もっと盛り上がれ福岡。来年も楽しみに。。