2024年製作／134分／PG12／韓国
原題または英題：Exhuma
配給：KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
劇場公開日：2024年10月18日
あらすじ
巫堂ファリム（キム・ゴウン）と弟子ボンギル（イ・ドヒョン）は、跡継ぎが代々謎の病気にかかるという奇妙な家族から、桁違いの報酬で依頼を受ける。すぐに、先祖の墓が原因だと気づき、お金の臭いを嗅ぎつけた風水師サンドク（チェ・ミンシク）と葬儀師ヨングン（ユ・ヘジン）も合流する。やがて、4人はお祓いと改葬を同時に行なうが、掘り返した墓には恐ろしい秘密が隠されていた・・・。
※公式サイトより
以下、雑感
超イイ。よくあるホラーかと思えば後半からの物理陰陽バトルの圧がすごい。2時間ちょっと長いけど多様な濃い味が味わえる怪奇サスペンスだった。
キャラビジュアルと芝居が良すぎて、作中のオカルト「オカルト」がしっかり「生業」になってる感じがすごく好きだった。胡散臭さも随所にあるにはあるけど。
前半は「哭声」だったけど後半は「ヴァチカンのエクソシスト」っていうか「コンスタンティン」だった。
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冒頭から雰囲気すごいな。韓国映画の上質さなんか今更言うまでもないことだけれど、じっとりしっかり導入に入ってきて目が離せない。
現代社会に今尚息づく古来からのしきたりや霊能、風水。不気味さとカッコよさが両立されてるぜ。
人面蛇のくだりとか棺から飛び出してくる霊の起こす風とかラスボスもだけど、韓国映画のホラーやモンスターって怪異の正体を結構くっきり出すよね。と思っている。でも恐ろしさやおどろおどろしい雰囲気は崩さず演出出来てるのはすごいなホントに。普通にめっちゃ怖かった。
しかしおじいちゃんの暴れっぷりはお洒落でお約束を踏襲していてよかった。
エアダンスに影で割り込んでくるのクールだぜ。
電話と来訪者どっちが本物？もお約束だけどハラハラヒリヒリして最高。
でもお経で武装した時はちょっと笑ってしまった。耳なし芳一展開！？と思ったら全然効果なかったね。
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なんかめちゃくちゃ勉強になったっていうか、韓国の今昔が自然と入ってくる話だったな。認識が合ってるのかわからないけれど。韓国語って日本語と音に似てる単語多いよねやっぱり。
「パラサイト」でも出てたけど、韓国って田舎と都会、金持ちと庶民の格差エゲつないんだな。とか。
日本軍の侵攻とか占領ってどのくらいのものなんだろう。恥ずかしながら不勉強で…。そのあたりの知識がしっかりあればまた味わいも違ったんだろうな。
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全員ビジュがよい。
何を置いても巫堂師弟。生真面目そうクール女師匠と一見チャラ軽そうなタトゥーびっしり若イケメンの師弟。なんだこいつら。癖（へき）が詰まりすぎてる。特にボンギル、あんな大麻やってそうな見た目なのにめちゃ真面目そうで師匠大好き感がビンビン出てるの良いギャップ過ぎる。
しかも大ピンチの時ちゃんと師匠に「逃げろ…」って言う。どんな絆があるんだい君たちは。そしてファリムも恐らく師匠っぽいおばあちゃんの霊に引き留められても振り切って弟子助けにいくし。師弟の出会い見た過ぎる。
ファリムの家もすごいクセありそうだよなぁ。三姉妹、カッコいい。ゴーストバスターズなのか。
サンドクの戦う動機めっちゃカッコよかったな。自分たちの目先の利益よりも子々孫々の未来のために、過去から続く亡霊と決着つけに今の大人ががんばる。死ぬほどカッコいいオジサンだよ。近年でもあんまいないカッコいいオジだった。
家族や仕事仲間を大事にしていて他人にも丁寧だし実力は盤石。悪霊も倒すし。腹は出てるしロマンスグレー。土を味見する。最高だぜ。ヨングンとの関係もいい。出会いとか見てぇ～～～（二回目）
韓流版ヴァチクソと言って良かろう。少なくとも私の中では。
ヨングン。一番金に汚そうで逃げ出しそうなのに下手したら一番情にアツいのいい。しかもクリスチャン。なんだそのギャップ。。。日本でやるなら大泉洋かな。ドンピシャかな。
侍。ラスボス。デカすぎるし怖すぎ。CV小山力也（多分）。
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理解があってるかわからんが、
かつての日本軍侵攻の時に日本側の陰陽師が半島の土地の風水的なパワーを削ぐために、虎の腰を切る（あの土地に杭を刺した）。
で、墓泥棒だと思ってた人たちはそれを解除？するために釘を抜いて回ったけど呪いで全員やられていて。
一発目のおじいちゃんがあの場所に埋葬されていたのは売国奴だったから罰として埋められていただけで侍とは無関係？
侍の目的としてはあの場所に杭としてあり続けることで、陣地のキープ。最後の攻防で杭が見つからなかったのは、回想描写を見るに死体にはキツネの陰陽師が呪詛を込めた刀を刺しこんであったので杭は侍自身。なので馬の血や相剋濡れ木の棒アタックが効果が抜群だったわけだ。
であってるだろうか。
ちゃんとロジックに沿って怪異をぶちのめす展開は大好きなのですごい楽しかった。
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色んな感想観てみて私も思いましたが、スピンオフとかめっちゃ観てみたいなぁ。そのくらいキャラ同士の関係性や、直で描かれていない設定や背景がいい。めっちゃ練られてるんだろうな。
“呪い”で始まって”祝い”で終わる構成も美しくて最高。いい映画鑑賞でした。
一番最初に棺開けた病院のおっちゃんはちゃんとぶちのめされたのかな？
