2023年製作／104分／PG12／日本
配給：東映
あらすじ
廃墟となっているかつての哭倉村に足を踏み入れた鬼太郎と目玉おやじ。目玉おやじは、70年前にこの村で起こった出来事を想い出していた。あの男との出会い、そして二人が立ち向かった運命について…
昭和31年-日本の政財界を裏で牛耳る龍賀一族によって支配されていた哭倉村。血液銀行に勤める水木は当主・時貞の死の弔いを建前に野心と密命を背負い、まあ鬼太郎の父は妻を探すために、それぞれ村へと足を踏み入れた。龍賀一族では、時貞の跡継ぎについて醜い争いが始まっていた。そんな中、村の神社にて一族の一人が惨殺される。それは恐ろしい怪奇の連鎖の始まりだった。鬼太郎の父たちの出会いと運命、圧倒的絶望の中で二人が見たものは─。
※公式サイトより
以下、雑感
めちゃくちゃ面白いやんけ…。完全ノーマークだったのにトレンドに感化されて行ってみたが大当たりだ。ゲゲゲの謎。名作の新たな補完。短編として完成された因習村。ていうかオタクの性癖とこだわりが詰まりまくっていた。そりゃ毎日流れてくるわ。今度から目玉おやじ”さん”と呼ぼう。出来が良すぎる。最高でした。
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いやしかし「ゲゲゲ」でこんな気持ちにさせられようとは。愛と友情か恨みとか…言い尽くせない感情がぐっちょんぐっちょんにかき混ぜられて提供させられた。脚本チームはどんな頭してるんだすごい。みんな大好き閉ざされた昭和の因習村。横溝正史の世界観だ…。もはや子供向けではない。
令和の今だからこそクールに感じてしまうところもあるんだろうな。水木が電車の中でせき込む子供もいる電車の中で吸うか吸わないかのところ。あの辺なんか見てる側の「今」の倫理観を試されてる気がしてなんだかヒリヒリしました。そんなたいそうなシーンでもないのに。 かと思えばサヨとの初遭遇の時普通にポイ捨てする水木。ドキッとしてしまう。黙って映画を見れない大人になってしまったなぁ私。しかし作り手から試されてるような感覚は楽しい。
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パパがかっけぇよ～～～～。なんだあの一途な男。あの目玉からこんな男が出てくるなんて。逆か。もうさんざん言われているけれど奥さんとのなれそめが見たい。
ていうか格闘シーンがかっこよすぎるなんだあの膂力は。白髪方目隠し細身着流し奥さんに一途でめちゃ強いとかオタクの妄想の具現化じゃねえの。ラプンツェルのユージーンみたい。殺陣もめちゃ楽しい。敵さんの攻撃もバリエーション豊富だから対するパパも必然動きまくりで目が離せない。あのシーンだけ円盤ほしいくらいある。
ほんで水木との関係性よ。ずっと奥さん探してたのにラストのセリフ…。切ないし、この3日やそこらでどれだけ気持ちが深まったのかよくわかる。こう、徐々にほどけあっていく二人。最高。ブロマンスっていうんですか？バディ物としても申し分ないお話。最高。ラストバトルはド派手に立ち回って、その実自分はおとりでとどめは一般人の水木に託すという。なんも打ち合わせしてないのに。信頼～～～～。良。
最後忘れっちまったんですかね。さみしいけど、私は記憶を失っても残ってるなにかで絆を繋いでいくの大好きなので。最高の終わり、そして始まりでしたね。あれが「墓場鬼太郎」に続くんですか？見るべきか。
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水木さん。戦争帰りの若干欠損上昇志向強めギラギラ昭和サラリーマンで戦闘シーンでは猟銃血まみれ手斧最終的には白髪。これまたオタクの癖の集合体みたいな男。この人あの後子育てするのかと思うとたまらんね。ちまたが二次絵であふれかえってるのも納得というもの。これまたいろんな感想で言われていますが、故・水木先生とかぶせてるんでしょうね。令和の現在、また戦争になるかもしれない現代で。理不尽な戦場から帰ってきた男。そしてこんな国ぶっこわれちまえという（意訳）叫び。あんなの聞くと、どうもね。今を生きてる私たちはどう生きていくべきかと。彼らのように未来に繋げていくことができるんだろうかと。情けない気持ちと前向きな気持ちと複雑になります。アニメ映画で何を真剣なこと言ってるんだと思われるかもしれませんが。
タバコがね。いいよね。おっさんのタバコ分けっこ大好き。
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こういうすごい村とか屋敷、施設とかをフィクションで見るにつけ、この大掛かりな設備を施工した人のことを考えてしまう。村人みんなでつくったのかな。
大方の予想通り。時貞じじいが主犯でしたね。IN時ちゃんの時のグロさたるや。そこまでの行動も全部グロいけど。悪役がしっかり全員因果応報ですりつぶされていったのは爽快でした。
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あのちゃんちゃんここんなヤバいやつだったんとは。そら切り札になる。しかしちゃんちゃんこに限らず、鬼太郎という存在自体がものすごい愛と想いの集合体だな。すごいヒーローだ。尊いぜ。鬼太郎も最終的にはゲゲ郎みたいになるんですかね。有望だ。
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作中殺害された龍賀の人ら。みんな左目がつぶされてましたよね。そしてラスト、ゲゲ郎パパは左目だけが目玉のおやじとして残る。「未来を見てみたい」と言って戦ったパパと対照的に、あの村に囚われていた彼らには未来を見ることができない。そういう表現なのかな。
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キャラが強すぎていつも以上に支離滅裂な感想になってしまった。全然言いたいことが言えない。とにかくすごくよかったのよ。みんな観て。
ゲゲゲシリーズは幼少期に見た記憶しかないがこれを機に深掘りしてみようかなぁ。大変満足でした。Xで二次創作をあさる日々。
終わった後Netflixで「悪魔くん」の10話視ました。水木ぃ…(´;ω;｀)
