2019年製作/103分/PG12/フランス
原題:Les crevettes pailletees
配給:ポニーキャニオン、フラッグ
解説/あらすじ
実在するゲイのアマチュア水球チームをモデルに描いたフランス発のスポーツコメディ。
元オリンピック銀メダリストの水泳選手マチアスは、同性愛者に対する心ない発言へのペナルティとして、
ゲイのアマチュア水球チーム「シャイニー・シュリンプス」のコーチを任される。
真面目に練習に取り組まない彼らに辟易するマチアスだったが、自らのイメージ回復の為、また、
3カ月後に開催される世界最大のLBGTQ+五輪「ゲイゲームズ」に出場させるために奮闘していく。
監督・脚本はモデルとなった水球チームのメンバーでもあるセドリック・ル・ギャロ。
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以下雑感。
びみょ~~~…、というか期待しすぎましたね。
公開初日。福岡のキノシネマにて鑑賞。元気が出る。という宣伝文句とPVに惹かれて行ったんですが
げんなりして劇場を後にすることになりました。
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冒頭ゲイ嫌いでストイックな水泳選手・マチアス(なんと元銀メダリスト。すごい!)はレース後のインタビューで失礼なインタビュアーに「黙れホモ野郎」と暴言を吐いてしまう。
その発言が問題視され水泳協会から、ペナルティとして「全員ゲイの水球チーム」のコーチを任されてしまう。(このペナルティもどうなん?という感じですが)
チームメイトからも
ラスト。お葬式でミュージカルってのは全然アリ。
作品のテーマ的にも、シュリンプスの絆、ジャンへの弔いという意味でも爽やかに終われそうでよかったと思ったんですが
マチアスに推薦枠返上させたのはどうなの?
仲間への暴言を許さない。そういう精神面での変化の描写が必要だったのは理解できるし、
散々ペナルティを貸してきた会長が結局差別主義者だった → その意趣返しという意味でもスッキリ要素の一つかもしれない。
でもマチアスは、あれって「仲間」を侮辱されたことに怒っただけで、ゲイに対しての侮辱に怒ったわけじゃないですよね?
あのラストの軽はずみな暴言で生涯かけて、挑んできた水泳代表捨てれちゃうの??
それって本質的にインタビューで「ホモ野郎」って言っちゃった時となんも変わってなくない?
ていうかそれってジャンも望んでないんでは?
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気になったちゃうともうダメだ。セドリックも普通に参加してるけど、
彼が帰らなかったらマチアスが普通にコート外から見れてたわけだから、もしかしたらジャンも死なないですんだんじゃない?
尺的にもテーマ的にもいらない描写だとは思いますけど、なんであのノリで葬式で暴れられるんだ?
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疑問符がかなり多くなってしまった。そのくらいラストは受け入れられなかった。
道中様々な苦悩や葛藤が見られましたが、結局学生の水球サークルの馬鹿騒ぎを見せられただけ。くらいの印象です。
彼らが周りからいろいろ言われたのって普通に下品で無責任だからじゃないんですかね。
ジョエルが「社会に示すんだ~」とバスで言ってましたが、
彼らは結局能動的に責任を果たそうとはせずにその場のノリや勢い、気分や快楽の為だけに行動していた。
大きな志もなく色々な主張もただのポーズのように感じられてしまいました。
逆にマチアスの懐深すぎでは?
マチアスがシュリンプスに対して心を開いていったのはわかるんですが、終盤までめちゃくちゃ期待裏切られてますよね?
彼らがゲイであることで虐げられてきたことも確かなんでしょうが、結局マチアス側からの一方向のアプローチだけで。
そりゃ上手くいかんわ。
別にそういった意図はなく、単なる娯楽映画なのかもしれませんが
この映画を観てLGBTQや水球、シュリンプスを応援しようという気には更々なりませんね。
続編が決定しているそうですが果たしてどうなるのか。