観劇・感想

観劇感想:大橋ソレナ学園高校演劇部『 真夏の夜の夢 -命短し恋せよ乙女- 』

原作:ウィリアム・シェイクスピア
作/演出:到生(劇団ジグザグバイト)
会場:南市民センター/ 大練習室
チケット料金:500円~2,000円
上演時間:約60分
公演の説明
福岡で毎年高校演劇部の合同公演を行っている「大橋ソレナ学園演劇部」の7期目の公演。
あらすじ
これは、1人の演劇部員が自らの恋に決着をつける物語である。地区大会まで3週間を切った大橋ソレナ学園高校演劇部。脚本担当の水卜沙央が、憧れの高志先生の結婚という失恋の痛手を負ってしまう。締切を心配する部員たちの前で、沙央は書きかけの台本を破り捨て高らかに告げる——
「新作で、私の恋に決着をつける」と。
描かれたのは現代版『真夏の夜の夢』。
学校長が娘の政略結婚のために作らせた惚れ薬「メロホレミン」が暴走し、幼馴染のヤンキー生徒、嫉妬深い教師、モテる数学教師が入り乱れ、恋がぐちゃぐちゃになるドタバタ学園ラブコメディ。偽りの恋に翻弄されながら、真の愛を見つけるために今こそ叫ぶ「命短し恋せよ乙女!」これは、1人の演劇部員が自らの恋に決着をつける物語である。 ※公式サイトより
キャスト
立山青空 大野紗矢 垣添絢香 中村景都 津上真里奈 平林紗也香 江頭蓮 岩本凛

以下、雑感

大橋ソレナ学園。今まで何回か観てきたけれど断然一番面白かった。

もちろん荒さはあったがテンポや熱量を60分間ずっと切らさず保ち続け会場全体で没入できていた気がする。「高校生」という先入観を忘れる瞬間もあり、文字通り走り抜けた感。

歌やメタ、身内ネタが過剰だったきらいがあるが全員がめっちゃ楽しそうだったので嫌味が全然なく観ていて一緒に楽しめた。

シンプルに過去の6期と比べても一番声量がデカかったかと思う。いい時間でした。

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あまり物がない抽象舞台。黒パンチ。下半分がレンガ、上半分が黒い柱(パネル)がたくさん立っている。ホリの上の方にプロジェクターでタイトルやスタッフ名を投影。舞台奥は小上がりになっていて一段上がっている。

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なんと言ってもとても見やすかった。目を離していてもリズムとテンポがよく耳に入ってきやすい。過去と比べても(言い方があまりよくないが)キャスト全員の台詞と動きがパキっとしていて目まぐるしく変わる状況を追うのも苦にならなかった。高校生だと元々のセンスなのか練習量が故かわからないが。両方か。

確かこの演目は2回目?の観劇だがかなりブラッシュアップされていたように思う。世代に合わせてチューンしているのもあるだろうが。恐らく現場で生まれた「面白いコト」を余さず詰め込んできていて遠慮なく笑えた。

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歌やメタ(上演時間のこととか)、ソレナ学園の身内ネタ(多分)も多く、かつ作中でもリアルと劇中劇を行ったり来たりする構成で、ともすれば観客が冷静になってしまう要素ばかりだったと思うのに

転換がスムーズで集中が切れることはなかった。世界の橋渡しがとても滑らか。キャスト陣の切り替えも違和感なく座組全員の意志と理解が統一されてるのを感じた。要は座組全員一丸だったなってこと。意識的にもスキル的にも。見やすい。

今までのソレナ学園の中でも1番セリフがハッキリ届いてきていた。

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劇団ジグザグバイトの手法を取り入れた2次元の小道具がいい味だしていた。劇中劇もあり、常より虚構性の高いこの演目だと漫画的なアイテムがなじみますね。オーバーな芝居とも合ってた。道具作るの楽しかっただろうな。

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とにかく全員楽しそうにやってたのがよかった。

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すっかりコンスタントに毎年やっている企画。部の大会とは別で成果を発揮できる場所はとても貴重で重要かと思います。毎回言ってますがどんどん続いて大きくなってほしいですね。来年も楽しみにしています。