映画感想:「ひつじ探偵団」
2026年製作/109分/G/アメリカ・イギリス合作
原題または英題:The Sheep Detectives
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
あらすじ
イギリスの田舎町で、愛するひつじたちと共に一人で暮すひつじ飼いのジョージ。彼は毎晩、たくさんのひつじたちに探偵小説を読み聞かせています。
彼らが物語を理解し、その時間を楽しみにしていることも知らずに・・・
ある日、そのやさしいジョージが死体で発見されます。これが事故だと信じようとしないひつじたちは、最も賢いリーダーのリリーを筆頭に、老若雄雌!?のひつじたちが結束して捜査を開始!
手がかりを追ううちに、ジョージには47億円の巨額な遺産があったことが発覚!
みんな、みんな、あやしい!果たしてひつじたちは犯人を見つけ出し、愛するご主人の無念をはらすことができるのか?? ※公式サイトより
以下、雑感
めっっちゃ面白かった。まさにダークホースならぬダークシープか。予告でイロモノかと思ってた自分にビンタしたいくらい良かった。
羊たちが可愛いのはもちろんのこと。しっかりしたミステリーと人間同士と羊同士、そして双方のドラマ、直接は描かれないジョージの過去が垣間見える瞬間がより物語に深みを与えてくれている。
動物とミステリといえば「三毛猫ホームズの事件簿」を思い出しました。ちょっと違うか?誰にでも勧めやすい、何度でも観られる素敵な映画でした。
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のどか〜〜。牧歌的とはこのことか。どのくらいCGなのかな。本物は0なのだろうか。羊たちの演技もキャラもよかった。
前編通して可愛いですね〜〜。ドタバタも面白かった。
冬生まれの差別も実際あるのかな?動物だから群れから逸れる個体もいるだろうとは思うが。調べてみるか。
「忘れることができる」ということ。序盤はお間抜けな羊たちのチャームポイントとしてコメディタッチに出していたのに。終盤は亡き人との想い出にいかに向き合うかのかを人間・羊両方の面からドラマチックに描かれていてかなり胸にきました。そんな拾い方されるとは思わないだろ。
「死んだら雲になる」もそう。物語構成もメッセージも美しい。
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3000万ドルって2026年5月時点の相場でおよそ47億円。そりゃあまあ人も殺すか。20年以上会ってない親ならなおさら。牧歌的でファンシーな舞台に反して金額がデカすぎる。
容疑者たちの行動原理、動機や感情導線がわかりやすい。一見別の側面をミスリードさせつつその実こういう目的があって~~、という。ミステリの御手本みたいな人物造形。あくまで主人公は羊たちだからか?すっごく見やすくわかりやすい作りだった。「緑色」の複線、解決のための羊たちの行動、冬生まれの子の奮闘その他。子供にも大人にも飲み込みやすい、かつ期待を越えてキュートな羊たちが最高でした。
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巡査が覚醒してからの頼り甲斐がすごい。羊たちと同じくらいカッコかわいらしい人物でした。後日2人はイイ感じになったりするのかしら。羊たちのみぞ知るか。エドガー・ライトの「ホット・ファズ」とかもそうだったけど、”イギリスの片田舎のポンコツ巡査”ってテンプレなのだろうか。
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セバスチャンの男の友情、よかったなぁ。最期は悲しかった。
亡き人の足跡を追う、みたいな話に弱いんですよね。ジョージが最初からそんな感じだったのか。奥さんの名前をつけたお気に入りの羊にあんな表情で話しかけるとか…。そりゃ子供達探し回るし、食肉業者にはあの対応になる。セバスチャンとのシンパシーもいろいろ戦って失ってきた人生を感じさせる。そこからあそこまで愛情深い人間に至った話で一本作れるだろ。奥さんはどんな人だったのか。そしてその息子に殺されるというなんという皮肉。娘含め家族同然の羊たちに仇とってもらえたからいいのかな。
セバスチャンが微妙に群れに馴染めず、でもちゃんと帰ってきて、群全体が見守れるあの崖に立っていた気持ちを考えると切ない。静かで熱い家族愛を持っていたんだなぁ。
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いやとにかく良い映画だった。ヒュー・ジャックマンみんなに是非観てほしい。友人たちにも勧めて回ります。こんな映画で溢れますように。