観劇・感想

観劇感想:大橋ソレナ学園高校演劇部「真夏の夜の夢〜命短し恋せよ乙女〜」

作/演出:到生 原作:ウィリアム・シェイクスピア
会場:甘棠館Show劇場
チケット料金:500~2.000円
上演時間:約50分

公演の説明
福岡の高校演劇部有志たちによる合同演劇団体”大橋ソレナ学園高校演劇部”の4作目。毎年行われている企画だが今年は初年度の「真夏の夜の夢〜命短し恋せよ乙女〜」の再演になる。
あらすじ
昔々のアテネのお話。ハーミアはライサンダーという青年と付き合っていたが、父親は別の青年ディミトリアスと娘を結婚させようとしていた。しかし、ハーミアは親のすすめる相手は、どうも気が進まない。ハーミアはライサンダーと一緒になるため、駆け落ちしようと夜に郊外の森へ入って行く、、、そんな原作のあらすじを、大胆に書き換えます。時は現代、場所は大橋ソレナ学園高校演劇部。福岡の高校生の合同公演!!シェイクスピアの原作を知っていても知らなくても楽しめる。そんな舞台です。お楽しみに!! ※公式サイトより
キャスト
徳留真由 金田莉音 河村唯衣 千住知世 橋山実来 張智恵 山口華稟 高瀬龍之介 中村粋人

以下:雑感

なんだかんだ毎年観に行けてるソレナ学園。今年もフレッシュでしたね。相変わらずの青さと粗さ、そして勢いとエネルギー。昨年からの続投メンバーも一層磨きがかかっていましたね。元気がもらえました。

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舞台は甘棠館show劇場。黒パンチのシンプル素舞台に小上がり。蹴込みはレンガ調に飾ってある。ホリ幕裏の白壁にデカデカとしたタイトル幕を張ってあり、終盤開かれてドンッ!っと現れる。

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物語はシェイクスピア「夏の夜の夢」がベース。架空の高校“大橋ソレナ学園”を舞台に、科学の先生が作った惚れ薬・ホレチョゲス(合ってる?)の効果によって惚れた腫れたが入り乱れまくっててんやわんやの大騒ぎ。主人公・波宮は幼馴染に思いを告げることができるのか?  みたいな。

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前向きなエネルギーが満ちてますね。もちろん拙いところは多々あれど、もしこの先続けて行くならめっちゃくちゃ光離輝きそうな俳優さんたちがゾロゾロ。何より芝居への向き合い方がまっすぐ。まじりっ気が無いというか。見てて気持ちがいいですね。甲子園とか追う気持ちもわかる気がします。

中でも主人公・波宮(徳留真由さん)、麗奈先生(山口華稟さん)、鳥安先生(高瀬龍之介さん)が私は好きでした。魅力が溢れてましたね〜。身体と技術や意識、心技体揃ったらある日突然覚醒しそう。特に徳留さんは破茶滅茶な世界観の中で自身が遊びつつも、周りが暴れられる芯にしっかりなれていたような気がします。高瀬さんはすらっと長くてハンサム。舞台映えがしますね。山口さんはすごく考えながらというか、周囲を観ながら芝居をしていたように見えました。

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身体性の低さはやむを得ないところがどうしてもありますかね。かなり動き回る芝居でしたが、その分動けていない。止まれていないが目についた気がします。高校生に言い過ぎか?ダンスなんかは特に前年以前の方が見応えがあった気がしましたね。

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福岡で高校生演劇も今年で4回目。なんだかんだ毎年しっかりエネルギーをもらっています。卒業して小劇団に入ったりしたOB OGの方もちらほらいらっしゃいますし、この中からも未来の名俳優、演劇人が生まれたら…。とても嬉しいですね。(毎年言ってる?)来年も楽しみにしております。